1円パチンコはなぜ回らない?釘がひどくて勝てない理由を解説!

2024年1月1日

最近の1円パチンコって、本当に回らないし勝てないですよね…。

ホールによっては、超低価貸しの0.1円パチンコもありますが、こちらも回りません…。

少ない予算で遊べるのがメリットなのに、なぜ1円や0.1円パチンコはこんなにも回らないんでしょうか?

低価貸しパチンコの釘が、ひどい理由を説明します。

 

1円や0.1円は回らないのではなく「回せない」

結論から先に言うと、1円や0.1円パチンコは回らないのではなく、ホールは「回せない」のです。

基本的にパチンコは、低価貸しになればなるほど回らなくなります。

4円よりも2円、2円よりも1円、1円よりも0.1円…と、どんどん回らなくなって行きます。

 

1パチは1/4、0.1パチは1/40の売上しかない

パチンコ店側が、1円や0.1円パチンコを回せない理由は、4円パチンコに比べて売上が減るからです。

これは、貸し玉料金を下げているので当たり前のことですが、1円パチンコで売上は1/4に。

0.1円パチンコに至っては、売上はわずか1/40しかありません。

 

低価貸しでも、稼働がそれ以上に増えれば4円と同じ売上になります。

1円パチンコなら、4円パチンコの4倍。

0.1円パチンコなら、4円パチンコの40倍のお客さんが打ってくれれば、1台(1人)あたりの売上が下がってもトータルでは4円と同じです。

 

でも実際には、ここまでお客さんは増えません。

1円パチンコが登場した当時は、どこのホールも人気でフル稼働も珍しくなかったですが、今はそこまで…ですよね。

つまり1円や0.1円パチンコは4円パチンコに比べて売上が少ないので、パチンコ店としては出せない(回せない)わけなんです。

 

お客さんとしては低予算で遊べるので嬉しいですが、ホールからしてみれば、少なくなった売上で”やりくり”しなければいけません。

そうなると、どうしても4円パチンコよりも回せなくなってしまうのです。

1円や0.1円パチンコは確かに回らないですが、こういうホール側の回せない事情があるのです。

 

1パチや0.1パチは経費の割合が多いので回らない

他の記事でも書いていることですが、1円や0.1円パチンコでも、4円パチンコと同じ経費が掛かっているから回らない(回せない)のです。

売上が1/4や1/40になるのは、お客さんから見ても分かります。

でも経費のことについては、お客さんは気にしませんよね。

 

時給1,200円のアルバイトを8時間働かせれば、それだけで1万円の人件費が掛かります。

店内の空調もかなりの電気を消費しますし、遊技台だって空き台でも電気を使っています。(光熱費)

(300台クラスのボロいパチンコ店でも、月の電気代は100万円ぐらい掛かります)

それに1円・0.1円パチンコの遊技台自体も、タダではありません。

新台なら40万円前後の機械代が掛かりますし、グループ店から中古台で導入した台でも、輸送費や申請書類代・設置の人件費など、やはり経費が掛かっています。

 

これらの経費は、4円も1円も0.1円も同じです。

1円パチンコだからと言って、新台価格が安くなるわけではありませんし、0.1円パチンコだからと言って電気代が安くなることはありません。

 

そしてこれらの経費はすべて4円パチンコが基準になっています。

4円パチンコの売上があるからこそ、40万円の新台が買えたり、アルバイトに1,200円もの時給が払えるのです。

でも、1円パチンコの売上は1/4、0.1円パチンコの売上は1/40。

つまり、売上だけ4円よりも少なくなっているのに、掛かっている経費は4円と同じなんです。

 

低価貸しになればなるほど、売上に対して経費が占める割合が大きくなって行きます。

そうなると当然、お客さんに玉を出して還元することはできなくなるので、結果として「低価貸しは回らない」となるわけですね。

売上だけではなく経費にも注目すると、なぜ1円・0.1円などの低価貸しパチンコが回らないのか?が理解できると思います。

 

 

釘がひどい1円や0.1円を打っても勝てない

結論として、このような回らない1円・0.1円パチンコを打っても勝てるわけがありません。

パチンコは、確率ゲームです。

理論上の勝てる回転数である「ボーダーライン」を超えなければ、打てば打つほど負けてしまいます。

つまり釘がひどくて回らない台では、勝てないと言うことです。

 

回らない台でも、運とかヒキで一時的に勝つことはできても、やはりそれは一時的なもの。

トータルで見ると、釘調整なりの収支結果に落ち着き勝てなくなります。

 

パチンコ店が1円や0.1円の釘を回らなくしている時点で、お客さんとしては勝ち目はありません。

お店が経営を続けていられるのは、お店が儲けている(勝っている)からです。

これは、お客さんが損をしている(負けている)ことを意味します。

お店もお客さんも、両方勝つことはできませんからね。

回らないパチンコは、勝てなくて当然です。

 

 

1円や0.1円で客が負けても店は赤字

かくなので経費についてもう少し突っ込んで説明します。

回らない1円や0.1円は確かに勝てませんが、お客さんが負けたとしても場合によってはお店も赤字(負け)になります。

 

例えば、お客さんが千円使って換金ゼロなら、表面上はお店は千円の儲けになります。

でもお店は赤字なんです。

その理由は、もちろんお店は経費が掛かっているから。

お客さんが言う勝ち負けとは、いわゆる「粗利(あらり)」っていうヤツですが、お店の経営としては、この粗利から更に経費を引かなければ儲けになりません。

 

皆さんが県外へパチンコ遠征して、交通費と宿泊費で合計3万円使ったとします。(経費)

そして、パチンコで2万円勝ちました。(売上)

これは、儲かったと言えますか?

パチンコでは勝った(儲かった)と言えますが、パチンコ遠征では1万円の赤字で負けたことになります。

パチンコ店の経営も、これと同じです。

 

こう考えるとお店としては、1パチや0.5パチで儲けを出すには、よほど回らなくしないと成り立たないことが分かると思います。

「回らない」のではなく、やはり「回せない」のです。

 

売上が少ない1円や0.1円を設置する理由

ではなぜパチンコ店は、売上が少なくなる1円や0.1円パチンコを設置するのでしょうか?

売上が減るぐらいなら、4円パチンコの方がいいのでは?って思いますよね。

しかも、全然回らないし…。

その理由を説明します。

 

1パチや0.1パチは低予算で長時間打てる

いくら1パチや0.1パチが回らないと言っても、4パチよりは回ります。

この場合の「回る」とは、同じ金額を使った場合のことです。

それぞれ千円分を打った場合、4パチなら20回転前後、1パチなら50回転前後、0.1パチなら500回転前後ぐらい回ると思います。

1パチ・0.1パチは、4パチ換算すると確かに回りません。

でも同じ金額を使った場合で比べると、4パチよりもたくさん回すことができます。

 

つまり、1パチや0.1パチなどの低価貸しは、低予算で遊べるパチンコと言えます。

予算が3千円しかない人が4パチを打った場合、60回転ぐらいしか回すことができません。

甘デジの確率分すら、回せませんよね。

遊技している時間も、当たらなければ30分も持たないでしょう。

 

でも、これが1パチなら150回転ぐらい回せて、少なくとも30分は遊べます。

0.1パチなら数百回転まわせますし、1時間以上は打つことが可能です。

これが、低価貸しパチンコの魅力ですね。

 

すべてのお客さんが、数万円の予算でパチンコを打てるわけではありません。

3千円など低予算で打ちたい人もいますので、そんな人に向いているのが1パチや0.1パチなのです。

 

またこのような人たちは、パチンコで勝つことを絶対とはしていません。

「とりあえず低予算でパチンコ打てて、勝てればいいな~」という感じです。

仮に負けても4パチよりは長い時間遊べますし、色んな機種を打つこともできます。

低予算で遊べるなら、毎日打ちに来ることもできますよね。

これは昔のハネモノを毎日打っている、年配の常連のお客さんに似ています。

 

そう言えば、1円パチンコが登場する前のフルスペック機があった頃は、これを4円で打とうと思うと予算は数万円は必要でした。

当時は、過激な連チャン台ばかりが主流な時代。

1~2万の予算では到底足りず、勝負になりません。

 

でも世間は不況で、みんなパチンコに何万円も使うほどお金がありません。

そこで登場したのが、1円パチンコだったのです。

少ない予算でフルスペック機が打てるので、登場した直後は台の取り合いになるぐらい人気でしたね。

 

このように1円・0.1円パチンコは、「少ない予算でパチンコを遊びたい」という一定数のお客さんのニーズに応えて設置したものです。

いくら回らないと言っても、同じ予算を使った場合で考えると4円パチンコよりは回ります。

源さん韋駄天や初代北斗無双など、勝つか負けるかの台が好きな人もいれば、このようにパチンコを楽しみで打つ人もいるからです。

 

 

誰も打たない4パチよりも1円や0.1円

中には、1円パチンコや0.1円パチンコを店の一部に設置するのではなく、低価貸し専門店としてリニューアルするホールもあります。

全台が1パチなどになるわけですから、4パチ店に比べれば店全体の売上が減ってしまいます。

なぜ、わざわざ売上が少なくなる低価貸し専門店にするのでしょうか?

 

それは、4パチだと誰も打ってくれないからです。

いくら売上が一番稼げる4パチでも、誰も打ってくれなければ売上は0円です。

土日でも20~30人しか入っていない、ガラガラのホールってありますよね。

このような状態では稼働率が1~2割程度ですから、8割以上の遊技台が誰にも打たれることなく、電気代を垂れ流しているだけになっています。

 

こんなホールの起死回生策が、1円パチンコなど低価貸し専門店化なのです。

確かに売上は4円よりも1/4になりますが、それ以上にお客さんの数が増えればプラスになります。

実際、1パチ専門店にリニューアルしたら、20~30人のお客さんが200人近くにまで増え、フル稼働になったホールもあります。

稼働率がほぼ9割以上になり、店全体の売上がプラスになったので、低価貸し専門店にリニューアルして成功したと言える例です。

 

なぜ、低価貸しにしたらお客さんが増えたのか?と言えば、それは先ほどの予算の関係です。

「昔みたいに、少ない金額でパチンコを遊びたい。」

「庶民の娯楽パチンコを取り戻して欲しい」

というお客さんのニーズがあったからです。

 

パチンコ店だってできれば4円パチンコを設置したいですが、4円パチンコだけでは満台になりません。

稼働しない空き台の4円を設置しておくぐらいなら、売上が減ってでも稼働する1円や0.1円を設置した方がマシ、ということになります。

 

【結論】業界の低迷が1円パチンコを回らなくした

1円パチンコが登場した当時は、どの台も千円で100回転以上は回りました。

今みたいに、こんなにも回らないことはなかったですね…。

では最後になぜ昔の1円パチンコは回ったのに、今は回らなくなったのか?について考えてみます。

※ちなみに、当時は0.1円パチンコはありませんでした。

 

1円パチンコがこれほどまでに回らなくなった原因は、恐らくパチンコ業界自体が低迷しているからでしょう。

以前からの規制強化が一番影響が大きいですが、タバコの全面禁煙化やコロナもあると思います。

低迷してお客さんの来店総数が減れば、その少なくなったお客さんから利益を取らなければなりません。

低迷して売上がダウンしても、掛かる経費はそこまで減らないからです。

コストカットにも限界があります。

結果として、釘を開けて出す余裕がなくなるわけです。

 

4円パチンコがイマイチになってしまったホールでは、その分を1円パチンコから回収しなくてはなりません。

本来ならそこまで回収しなくてもいいのに、1円パチンコすら閉めなくてはいけない経営状況なわけです。

 

スロットの低迷も、影響あると思います。

1円パチンコが登場した当時は、4号機の終盤で5号機に移行したころです。

でも今は、6号機時代に突入して厳しい経営が続いています。

 

スロットで利益が取れなくなったホールは、その分をパチンコから回収します。

パチンコがダメなら、スロットで儲けて経営していくしかありません。

この結果として、1円パチンコの釘がひどくなり回らなくなるわけです。

今のパチンコ業界が低迷していることが、ここまで1円・0.1円パチンコを出ないようにしてしまっている原因なのです。