大型ダンプ運転手の仕事はきついか楽か?給料や年収についても体験談から解説!

2020年9月1日

実は、大型ダンプの運転手をしていたことがある、サイト管理人の「ボッタクリ店長」です。

今回は、「ダンプの運転手でもやってみようかな~?」と言う人へ向けて書いています。

 

・ダンプの運転手って楽な仕事なのかな?もしかしてキツイ?

・毎月の給料はどれぐらいもらえるの?

・平均年収はいくらぐらい?ボーナスはある?

 

こんな疑問に、僕の経験談からお話します。

大型ダンプの運転手に転職しようと思っている人は、ぜひ参考にしてみてください。

【結論】大型ダンプの運転手の仕事は全然キツくなく楽すぎるぐらい

初めに、ズバリ結論を言っておきます。

大型ダンプの運転手の仕事は、メチャクチャ楽です。全然キツくはありません。

 

「体力に自信がないな…」

「キツくてしんどい仕事は嫌だな~」

「楽して稼ぎたい!」

って言う人には、大型ダンプの運転手はおすすめできます。

 

ただ、ひとつ補足説明しておきます。

「ダンプの運転手は楽な仕事」と言っても、仕事は仕事。

寝ていて、お金がもらえるわけではありません。

 

僕が「楽」と言うのは、他のトラックの運転手に比べるとダンプの運転手は楽ということです。

他のトラックとは、一般的な運送会社(平車やウイング車など)の運転手のことですね。

 

トラックとは貨物自動車のことですから、ダンプもトラックです。

でも、ダンプをトラックとはあまり言いませんよね?

ダンプは、ダンプと言います。

 

というわけで、今回は

大型ダンプの運転手の仕事は、他のトラック運転手と比較して楽か?」

という意味も込めて書きますね。

 

ダンプの運転手の仕事は手積み手降ろしがないから楽

なぜ、ダンプの運転手の仕事が楽か?

もう、この一言に尽きます。

 

「自分で荷物の積み下ろしをしなくていいから」

 

他のトラックの運転手だと、基本的に荷物は自分で積み込んで自分で降ろします。

その中で、一番キツイのが手積み手降ろし。

「ちゃぶり」って言われるヤツですね。

腰をやられますし、夏場は暑さで死にます。

 

フォークリフト作業は楽ですが、パレットに積むのは手作業です。

パワーゲートも楽ですが、台車に積むのも手作業です。

少なくともトラックの運転手は、運転席から降りなければ荷物を積み下ろしすることはできません。

 

でも、ダンプの運転手はどうでしょう?

ダンプは土砂や砂利などが主な荷物ですが、積むのはユンボなどの重機がやってくれます。

重機の前にバックで停めれば勝手に積んでくれ、満タンになれば合図してくれますので、あとは発進するだけです。

ダンプの運転手は、荷物を積む時に運転席から降りる必要はありません。

 

次に、積んだ土砂などを降ろす場合。

これは、レバーを引くだけ。

運転席に座ったままサイドブレーキにようなレバーを引けば、荷台がダンプアップしてジャーと土砂が落ちます。

落ちきったら、レバーを戻して荷降ろし終了。

 

どうでしょう?

これが、大型ダンプの運転手の仕事が楽と言われる理由です。

トラック運転手は運転自体も大変ですが、やはり荷物の積み降ろしが一番大変です。

でも、ダンプの運転手って重機が勝手に積んでくれるし、降ろす時はレバーを引くだけのチョー楽チンな仕事なんです。

 

ダンプの運転手に、体力や腕力は不要。

運転さえできれば、女性でも十分できる仕事ですね。

 

 

ダンプの仕事は荷崩れを気にしなくていいので楽

しかもダンプは、積んだ荷物が荷崩れする心配もありません。

他のトラック運転手は、荷物が崩れないように考えて積み、更に板やラッシングベルト・ラップなどで固定します。

万一、輸送中に崩れて製品(商品)が破損すれば、その一部を弁償させられるのが一般的です。

積み降ろし時に雨に濡れてもNGなので、これも気を遣うところですね。

 

でも、ダンプが積むのは土砂や砂利。

飛散防止でシートを掛けることはありますが、基本的に何もせずにそのまま走行できます。

雨に濡れても問題なし。

よほど荒い運転をしない限り、積んだ荷物が落ちることはまずないでしょう。

積み荷に対して気を遣わなくていいのも、ダンプの運転手の仕事が楽な点でもあります。

 

積んでもらって

走って

降ろす、だけ。

恐らくダンプの運転手は、運転手の中で一番ラクな仕事だと思います。

 

ダンプは悪路を走ることが多いので運転がキツイ

こんなダンプの運転手ですが、あえてキツイ部分をピックアップしてみました。

こんなのキツイうちに入らないと思いますが、それぐらい仕事全体がラクなんですよ。

 

物流のトラックは、アスファルトで舗装された道路を走ります。

でも、ダンプは違います。

土砂などの荷物は、山奥で積んだり降ろしたりすることが多いです。

つまり、道路が舗装されていないんですね。

 

舗装されていないだけならまだしも、「あ、これ落ちたら死ぬな」って言う崖っぷちを走ることもあります。

対向車が来てもすれ違いできないぐらい幅が狭く、路肩に寄り過ぎると崩れるんじゃないかって言う道も走ります。

 

また山奥じゃなくても建設現場などで雨が降った後はダンプの運転に気を遣います。

下がぬかるんでいる所に突っ込むと、タイヤがハマって脱出不可能になるんですよ。

濡れた鉄板の上でハンドルを一杯まで切ると、ダンプがまっすぐ走ったりもします。

デフロックしたり、ダンプアップして荷重を後ろに掛けたりと、ダンプの運転手には舗装道路では想像できない運転テクニックが要求されるのです。

(とは言っても、慣れれば誰でもできますが)

 

こう言う悪路では運転に気を遣うので、ダンプの運転手の仕事は精神的にキツイ(?)と言えるかもしれません。

実際に「ダンプごと崖から落ちて〇んだ」って言う事故も、いくつか聞いたこともありますからね…。

 

ダンプは運転席に座りっぱなしで腰が痛くなるのがキツイ

トラック運転手の持病1位と言えば、腰痛です。

ちゃぶりで腰を痛める人も多いですが、長時間の運転で腰を痛める人もいます。

乗用車と違ってトラックはサス(足回り)が硬いので、路面の振動が腰に伝わりやすいんですよ。

 

で、先ほどのダンプの運転手の仕事が楽な理由に、「荷物の積み降ろし作業が少ない(と言うかない)」を挙げました。

確かにこれは運転席に座っているだけで楽なんですが、そのぶん腰を痛めやすいのです。

トイレやコンビニに行く時か、伝票を渡しに行く時に少し降りるぐらいですね。

 

 

あと、ダンプの運転手は座ってるだけなので、太りやすいと言うデメリットがあります。

結構、腹が出ている人多いですね。

仕事中、ほとんど動かないのでカロリーを消費しません。

 

適度に運動したい人は、ちゃぶり作業がある他のトラックに乗った方が良いでしょう。

ダンプの運転手は、運動不足で不健康になりやすいです。

 

 

ダンプは汚れやすくマメに洗車しなければいけないのがキツイ

これは会社によって差がありますが、ダンプは洗車をマメにする必要があります。

これが、意外とメンドクサイんですね。

 

他のトラックも洗車をしますが、1週間に1度ぐらいのペースで洗えばそこまで汚れが目立つことはありません。

でも、ダンプは砂ぼこりや水たまりがある現場に行きます。

せっかく洗車しても、たった1日でドロ汚れがひどくなりますね。

 

しかもダンプ会社の社長って、ダンプ好きな人が多いです。

ダンプが汚いと、結構うるさく言われることがあります。

気性が荒い社長が、「毎日洗車しないと給料減らすぞ!」と言っているのを見たことあるぐらいです。

 

洗車好きな人なら良いですが、そうでない人にはダンプの洗車はキツイかもしれません。

仕事終わってから洗車しても、残業代なんか出ないですからね。

 

ダンプの運転手の仕事は人間関係が少しメンドクサイ

これはキツイとは言えないかもしれませんが、他の物流トラックと違い、ダンプの運転手は人間関係が少しメンドクサクです。

トラックの運転手は、荷物の積み降ろし時にお客さんと会話が必要ですが、運転中を含めて基本的にひとりでいる時間が多いです。

 

でもダンプって、自分1台で行動することが少ないのです。

行く現場にもよりますが、通常はダンプ数台でまとまって行動します。

多い時だと、数十台で隊列を作りますね。

道路走っているダンプ見ると、だいたい何台か連なっていますよね?あれです。

 

そこで、ダンプの運転手同士の人間関係が発生するんですよ。

「アイツが順番抜かした」

「アイツは、挨拶をしないからムカつく」

「金貸してくれ」

とか、結構ウザイ人もいます。

 

基本的にダンプの運転手は仲間意識が強いので、常識ある言動をしていれば嫌われることはありません。

でも、そもそも人と関わること自体がメンドクサイ人には、ダンプの運転手は向いてないかもしれませんね。

それなら、他のトラックに乗っていた方がよっぽど気楽です。

 

余談ですが、ダンプが赤信号で突っ込んで行くのは、このように隊列でまとまって行くためでもあります。

道を知らないから先導してもらっていることもあるので、信号ではぐれることをしたくないんですよね。

まあ、単に運転マナーが悪いとか、過積載でブレーキが効かないと言う理由もありますが…。

 

交差点でダンプを見たら、黄信号ならまず突っ込みます。

赤信号でも、隊列組んでいるなら突っ込みますね。

対向車や歩行者の人は、気を付けて下さい。

 

 

大型ダンプの運転手の給料は日給1万4千円ぐらいで年収は400万円前後

地域によって差はありますが、僕の地域だとダンプの運転手の給料は、おおよそ日給1万3千円~4千円ぐらいですね。

年収に換算すると、どうでしょう…400万円前後ぐらいでしょうか?

中には、年収が350万円ぐらいの人もいるかもしれません。

ちなみにボーナスですが、僕がいたダンプ会社はなかったですね。

 

元請け・下請け、運ぶ荷物によっても差はありますが、だいたい給料や年収はこんな金額でしょう。

1日の仕事の時間は、およそ半日ぐらい。

時給に計算すると、1,000円ちょっとになりますね。

 

ハッキリ言って、これは大型車の運転手としては安いです。

4トン車のトラック運転手の給料が、だいたい1日12,000円前後ぐらいですから、大型車だからと言ってダンプは給料が高いわけではないです。

やはりこれは、「仕事が楽だから」と言う理由があるからでしょう。

大型車に乗って稼ぎたいのなら、他の運送会社に行った方がいいですね。

 

 

ダンプの運転手の給料は日給月給制

トラック運転手の給料は、「基本給+運賃の歩合」と言う運送会社が多いです。

でもダンプの運転手の給料は、日給月給制の会社が多いですね。

「1日いくら x 日数」が月給になります。

 

さきほども書きましたが、ダンプの運転手は残業代は出ません。

現場が遠い時は、行き帰りに時間がかかるので半日以上働くことになります。

それでも、「1日いくら」と言う固定された日給です。

トラックの運転手自体が、業界全体として残業代が出ない(出にくい)職種ですので、この点はダンプの運転手も仕方がないのかもしれません。

時間から時間まで働いて、その分、残業代も給料もキッチリが欲しいと言う人には、ダンプ(トラック)の運転手には向いていないと思います。

 

ダンプの仕事は大型連休中は休みになるので給料が減る

これは、ダンプに限らず運送会社全体に言えることです。

ゴールデンウィーク・お盆や年末年始などの大型連休中は、仕事が休みになることが多いですね。

荷主のお客さんが休みになるので、運ぶ荷物がなくなるからです。

 

その分、自分(運転手)も休みになるので遊びたい人にはラッキーとも言えますが、当然そのぶん給料が減ります。

運転手の給料は、基本給よりも歩合給の方が多いので、とにかく荷物を運ばないと給料にならないのです。

(お客さんから運賃をもらって、それが自分の給料になるから当然です)

だからこの大型連休がある月は、給料が減るので厳しいんですよね。

ボーナスがしっかり出る会社ならいいですが、そうでない会社は単純に手取りが減って生活苦になるだけです。

 

これは、もちろんダンプの運転手にも同じことが言えます。

建設現場は大型連休中はずっと休みですから、当然ダンプの仕事はありません。

毎月安定して給料をもらいたい人には、月給制の会社を選ぶことをおすすめしますが、運送会社ではあまり見かけませんね。

 

ダンプの仕事は雨が降っても休みになる

で、問題はこっち。

他の物流のトラックでは、雨が降ると休みになる仕事はほとんど聞きません。

でもダンプの仕事は雨が降ると休みになることが多いです。

現場の職人さんって、雨の日は休みになりますよね。

だから、ダンプの仕事もなくなるのです。

 

特に、給料がキツイのが8月。

お盆休みがあって元々仕事が少ないのに、台風などでも仕事が休みになるからです。

夏のボーナスもないので、手取り20万円切りますからね。

ダンプの仕事は本当に「1日働いていくら」だけですので、連休だったり雨だったりすると給料が少なくなるのです。

バイトみたいな感じですね。

 

 

小さいダンプ会社はボーナスがないので年収が低い

小さな運送会社では、ボーナスはありません。

有休も取れず、退職金もないですね。

これは、ダンプも同じ。

やはりダンプの運転手は、ボーナスがない分だけ年収が低くなる傾向にあります。

 

もし、ボーナスがもらえて有休も…と言うのなら、大きい会社へ就職するべきでしょう。

特にダンプは、白ナンバーの小さな会社が多いです。(〇〇建材など)

もし、運転手の仕事でボーナスなどを期待するなら、緑ナンバー(営業ナンバー)の会社を選んだ方が良いです。

デジタコなど規則が厳しいですが、その分、福利厚生は白よりはマシと言えます。

 

【結論】ダンプ好きでなければ他の運送会社で働くことも一考

確かに、ダンプの仕事は楽です。

キツイ部分もあえて書きましたが、そんなの仕事ですから当たり前のことばかり。

冒頭にも書きましたが、ダンプの仕事は運転手の中で一番ラクと言えるのではないでしょうか?

 

ただ、その分給料が低いことも事実。

仕事が休みばかりだと、本当にその月は生活が厳しくなります。

独身ならまだ良いですが、家族持ちの人は厳しいでしょう。

福利厚生も他の運送会社より遅れている傾向にあるので、ダンプは将来性を見ても不安です。

 

↑大型ダンプの新車は、ちょっとイジるだけで2,000万円近くします。

過積載して山道走れば燃費は恐ろしく悪くなり、タイヤがえぐれる様な信じられない減り方をします。

 

また一度ダンプに乗ると、他のトラックに乗れなくなるというデメリットもあります。

それは、ダンプが楽だから。

やはり人間って怠けてしまうので、一度ラクを覚えてしまうと、少しでもキツイ仕事はやりたくなくなるんですよね。

僕が、ダンプ仲間から聞いた名言があります。

 

「ダンプは運転手の墓場」

 

「運転手が最終的に行きつくところで、ここから先はない」と言う意味ですね。

僕の結論としてダンプカーが好きな人にはダンプの運転手の仕事はおすすめできます。

でも、

・単にトラックに乗って稼ぎたい

・少しでも安定して稼ぎたい

・人間関係がメンドクサイのは嫌

・福利厚生が良い会社を探している

と言う人には、一般の運送会社に就職した方が合うかもしれませんね。

 

今はどこも運転手不足なので、採用してもらえる確率は高いです。

色々なトラックに乗ってみて、自分に合った会社や仕事を見つけてみてはどうですか?

 

ちなみに僕は、まだ若かったので「墓場」から脱出しました(笑)。

ダンプの経験があれば、50代すぎてもまた採用してくれる(いつでも戻って来れる)と思ったので、ダンプを降りたのです。