北朝鮮が核実験した水爆の威力と仕組みは?原爆との違いは何?
2017年9月3日のお昼に「北朝鮮が6回目の核実験を実施した」というニュースがありました。僕は「またか」という感じと、やっぱり普通の感覚が通用しない国なんだな、と再認識しました。
このニュースで気になったのがどうやら今回は「水爆実験」だったとのこと。
Σ(゚д゚;) ヌオォ!? 水爆ってヤバいよね?顔文字してる場合じゃない。
実は僕、最近までは水爆って「水の爆弾」って思ってました。
(゚Д゚) ハア?? 本当です。
だってほら、昔は海の上で実験とかしてたでしょ?ビキニ環礁でアメリカ軍の水素爆弾実験で被爆した「第五福竜丸」とか有名ですよね。海だから水の爆弾かなって。・・・完全に平和ボケ日本人ですね、すみません。
その時に調べて水爆のヤバさ知りました。水爆とは「水素爆弾」のことです。「素」ぐらい省略しなければ、水の爆弾っていう勘違いヤローが生まれないのに・・・。
さて、水爆と原爆ってどっちがヤバいでしょうか?
もちろん水爆です。
水爆ってどうやって起爆(爆発)させるか知ってますか?原爆で爆発させるんですよ。
人々を苦しめた原爆がただの起爆装置なんです。それが水素爆弾。
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
北朝鮮が核実験した水爆の威力
原爆が起爆装置・・・だから水爆の威力はハンパないです。人類史上最凶の核実験は、旧ソ連が1961年に行った「ツァーリ・ボンバ」。ちょっとマニアな人なら、誰でも知っている水爆実験の名前です。
その核出力は5万キロトン(kt)。もうブッチ切りの破壊力です。と言われても全然ピンと来ませんが、単純に数字だけ比べると、広島が15kt・長崎が21ktです。ケタが違いすぎます。
しかも1961年って・・・もうかなり前ですよね。こんな以前より人類は、こんなヤバい破壊兵器を開発してたんです。アメリカと旧ソ連との「冷戦」の副産物と言えるでしょう。
水爆の仕組みと原爆との違い
水爆(水素爆弾)と原爆(原子爆弾)、どちらも核爆弾です。ではその違いは何か?
簡単に説明します。
原子爆弾は「核分裂」であり、水素爆弾は「核融合」です。 離れるのと、くっ付くとの違いですね。
原子爆弾は、ウランやプルトニウムの核が分裂の際に生じる熱エネルギーを利用します。ウラン、プルトニウム、福島原発の事故の時に聞いたことある元素名です。
ちなみに鉄腕アトムの「ウランちゃん」は、このウランから由来したと言われています。当時は原子力肯定の時代でしたからね。僕は手塚治虫先生のファンですよ。
更にディズニーキャラクターの「プルート」の由来は、当時発見された「冥王星」から来ていると言われています。(ウランは天王星が語源)
で、プルトニウムはこのプルート(冥王星)から由来しているんですね。ウランちゃんとは逆です。
今の時代では、これらの物質からアニメキャラクターの名前を取るのは難しそうですね。時代が変わりました。
話を戻します。
原子爆弾であるウランやプルトニウムの仕組みを超カンタンに説明します。マトモに説明したら、ご飯5杯はイケちゃうのでここではやめときます、というか僕もそこまで詳しくはありません。いい加減なこと書けないですからね。
で、その仕組みは、ウラン同士を勢いよくぶつけて核分裂を連鎖させるのです。ウラン同士がぶつかると、ウランの中から中性子が飛び出します。その中性子が周りのウランの核にぶつかると、核が分裂してその時にまた中性子が飛び出します。
・・・頑張って想像して下さい。
これが一瞬にして繰り返されるんですね。この分裂する時に熱が発生します。
詳しいサイトを見つけましたので、興味のある人はどうぞ。理解したら僕に噛み砕いて教えてください(笑)。
プルトニウム原爆の核分裂や連鎖は、ウラン原爆と同じと思っても大丈夫です。
一応、先ほどのサイトのURL貼っておきますが、もう意味分かりません・・・。
水爆の仕組み
やっと本題です。水爆は水の爆弾ではなく、水素つまり太陽がヒントなんです。
太陽のエネルギーって、そりゃ人類なんて屁でもないぐらい巨大です。僕でもそれぐらいは理科の授業で習ったので分かります。
しかも水素が爆発して危険なのも実験で覚えました。問題はそれを爆弾にしてしまおうという考え。恐ろしい・・・。
水爆は「核融合」のエネルギーを利用します。融合=溶けて一つに合わさること、です。分裂の逆バージョンです。
で、ここで問題が発生します。水素はそう簡単には融合しません。超高圧で超高温な条件が必要なんです。そう簡単に融合してもらったら、地球が滅んでしまいますからね。火薬やガソリン燃やしたぐらいでは、発火はしますが融合はしません。
でも太陽は地球よりはるかに巨大です。そのためその中心部は超高圧高温で、水素ガスが融合する条件が揃いあれだけのエネルギーを発生させているんですね。
じゃあ、地球上でどうやって水爆を起動させるか?
そう、原爆を爆発させた際の圧力と温度を利用するのです。誰だ!こんなこと考えたのは!
(゚Д゚)ゴルァ!!
単純に言えば、原爆が爆発 → 水爆が爆発 です。前述のツァーリ・ボンバが最凶と言う意味が、少しはお分かり頂けましたか。
僕はこれを知った時に衝撃を受けました。だって水の爆弾って思ってたぐらいですから。ヤバいよ、これ。
似てる?
そんなデンジャラスな核爆弾を北朝鮮が「実験成功」と言っているのです。もう対岸の家事ではありません。地球ごと吹っ飛びますよ。
このままいけばその水爆がミサイルに搭載されて、世界各地へロックオンされるんです。
本当にこの問題はどうなるんでしょうか・・・。
ディスカッション
コメント一覧
このケースでは水素自体は爆発しませんが、水素原子がヘリウムに成る過程で残った不要なエネルギーが爆発力、熱となって放出されるというのが本当の答えです。
これが太陽を参考に造られた意味です。
コメントありがとうございます。勉強になりました。
太陽が「燃えている」と聞くと、燃える=酸素が必要、と思ってしまいますがこの場合は違うんですね。
正確には、水素原子4つがヘリウム原子1つに変換されることを「核融合」って言うんですね。この際に膨大なエネルギーが放出される。
原子が他の原子に変わってしまうってスゴイことですね。