うっかり忘れていたのか、それとも故意なのか。
警察庁の発表によると、全国で約5万8000台の無車検車が走行しているとのことです。
恐らく、この数字は氷山の一角ですね。
又、任意保険に未加入の車も、最近本当に多いです。
任意保険は、その名の通り任意ですから罰則はありません。
しかし、車検時れで公道を走ると、違反点数6点となります。
たいてい自賠責も切れていますので、こちらも違反点数6点加算。
一気に12点加算で一発免停となります。
私たちが普段見かける車の中に、一定割合「無車検・無保険」の車が存在するということです。
この様な車と事故を起こしたらどうなると思いますか?
今回は、それをお話ししていこうと思います。
例として、あなたが信号待ちで停車中に、後ろから追突されたとしましょう。
過失割合は、あなた0:相手10 です。
100%相手が悪い事故になります。
しかし、相手が無車検で自賠責も切れていて、任意保険も未加入だったのです。
※車検切れでは、任意保険も加入できません。
ええ、この時点で雲行きが怪しく先行き不安です。
幸いあなたは目立ったケガはありませんでしたが、大事を取って病院へ行きました。
窓口に健康保険証を見せます。
交通事故が原因でも、健康保険証は使えます。(何枚か書類を書く手間がありますが)
しかし、治療費の3割負担分は、その場ではあなたが一時的に立て替えをして、後日加害者へ請求することなります。
又、車検切れということは自賠責保険未加入なので、代わりに「政府補償事業」に請求することもできます。
病院を出たあなたは、次に車を修理するため、いつもの車屋さんに行きます。
修理の見積もりは30万円でした。
早速あなたは、治療費とこのことを加害者に伝えます。
しかし加害者は、
「そんなお金は払えない。余裕がない」
の一点張りで、全く払う気がなさそうです。
嫌な予感が的中しました。
車両保険に加入していなかったあなたは、車がないと困るので仕方なく自費で修理しました。
再度、加害者へ請求の電話をしましたが、やはり払う意思はなさそうです。
「相手が無保険とは運が悪かったな・・・。」と嘆くあなたですが、統計によると1割程度のドライバーが無保険車で走っています。
加害者は選べません!
悩んだあなたは弁護士に相談し、裁判を起こすことにしました。
幸いにも自分の保険に「弁護士費用特約」を付けていたため、普通なら着手金で10万円~するところ、保険で賄うことができました。
又、今回のような無過失事故(あなた:相手=0:10)の場合、あなたの保険会社は示談交渉をしてくれません!
自分で交渉するか、弁護士に依頼するしかないのです。
私も当初は知りませんでした。
そして、裁判で支払い判決を得たあなたですが、やはり加害者は一向に支払ってくれません。
「無い袖は振れない」作戦でしょうか?
開き直りすら感じられます。
そこであなたは最終手段、差押えをすることにしました。
しかし、加害者に差し押さえる財産がないことが分かりました。
もうお手上げです。
結果、あなたは泣き寝入りとなりました。 おしまい 後味悪いですね・・・。
はい、よくできた作り話ですが、実際よくある話です。
どうすれば良いのでしょうか?
そう、自己防衛しかありません。
自分もきちんと任意保険に加入し、車両保険も掛けましょう。
10台に1台が無保険車って、結構な確率ですよ!
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